プロフィール

梶原 章代  Akiyo KAJIWARA 

テキスタイルアーティスト

日本文化講師

Akiyo Design Tetxile 主宰

日仏文化協会たらちねアソシエーション 設立者

パリ市功労賞受賞

 

日本大学芸術学部写真学科を卒業後、数々の旅を経て、手仕事や染織の世界へ。

東京・奥多摩にある、染織家 山崎桃麿氏の主宰する月明塾にて、むかしから日本で受け継がれてきた草木染や手織りの基礎を絹糸を用いて学ぶ。

 

より広い染織知識と経験を得るため沖縄本島へ渡る。染織作家 永津禮子氏のもと、絹、木綿、苧麻等の多様な素材とともに沖縄伝統織物の技術を用いた制作をおこなう。

糸から布、あるいはかたちあるものとなる過程への探求心から、沖縄本島より西表島で移る。西表島民具作家の星公望氏と出逢い、島の自然や歴史、暮らしのなかにあった伝統的な手仕事を学ぶ。

 

日本の手仕事文化の源流を辿る旅路は、福島県奥会津の山奥にある昭和村へ向かう。

古くから昭和村は越後上布の原麻となる苧麻≪からむし≫の生産地で、着物離れや村の過疎化にともない苧麻栽培は一時衰退したものの、近年の手仕事への再評価にともない≪からむしの里≫として息を吹き返している。この村で80年以上≪からむし≫とともに暮らす五十嵐かよこ氏より、栽培・糸績み・地機織りを学ぶ。

 

2008年にパリへ渡る。

 

渡仏以降、パリのテキスタイル工房にて、バレンシアガ、セリーヌ等ファッションショーに用いる服地制作に携わった後、テキスタイル工房≪Akiyo Design Tetxile≫を設立。フランス語では縁を結ぶことを tisser le lien 縁を織ると表現することを心に留め、« liens tissés, nous sommes tous liés les uns aux autres »をテーマに 創作を開始。

 

 

2012年2月、和テイストの袋物を紹介する手芸本≪ Sacs et rangements à la japonaise ≫を 仏出版社LAROUSSEより発刊。フランスで手に入る布を使った和のかたちや配色をアレンジした袋ものを、日本の伝統柄や布地に関する説明を交えて紹介する。

 

翌2013年3月、同書英語版≪ Simple Bags Japanese Style ≫を米出版社 Stackpole Books より発刊。

 

江戸時代に長野県木曾地方の農村で建てられ、現在はパリ郊外ブーローニュの森に移築されている≪木曾の古民家≫にて、生前家主が長きにわたり麻布を織っていた高機を有志とともに修復し、同民家イベント時に織りの実演を行う。

職人が途絶えた竹筬制作の後継者育成に取り組む日本竹筬技術保存研究会の協力のもと、同会メンバーで筬熊リード製作所 小嶋孝幸氏制作の竹筬を展示紹介する。

 

創作のほか、フランス人へ日本の手仕事文化を紹介する活動も行っている。

2012年より、子供向け手芸教室をフランス国内の日本関連イベントにて開催。

2013年より、布ぞうり作り教室を主宰。パり日本文化会館 等の日仏文化交流施設、及びフランス国内にある美術館等の公共文化施設にて定期的にアトリエを行う。

 

2014年、日仏文化交流に関するイベントや展覧会等の企画・運営を目的とした≪たらちねアソシエーション≫をフランスにて設立。フランス及び海外での文化的かつ教育的な日本文化、特に伝統的な手仕事について紹介する活動を行っている。

 

 

現在パリ在住